右片麻痺で立脚期は左足に重心が優位になり、遊脚期に膝関節、足関節の可動域制限が見られ歩行時左手に杖をついて杖に重心が寄っている方の姿勢を座位と立位で評価するとどのようなことが見られますか?
右片麻痺の方で、立脚期に左足に重心が優位ということは、自然と体重が左側にかかり、右側(麻痺側)が不安定な状態であることが考えられます。これは、左足にかかる負担が大きくなるため、左側の筋肉や関節への負担も増加する可能性があります。 座位の評価では、以下のような点に留意できます。まず、左側に体重が偏るため、左臀部が前に出ていることが考えられます。右側の肩が引き込まれるようにし、全体的に体幹が左に傾く姿勢が見られるかもしれません。また、右後方への体重支持が不安定で、バランスを取るために無意識に左手で支え直そうとするケースもあります。 立位の評価では、左足に重心を寄せる分、左膝がやや屈曲したり、左足が外に開く姿勢が見られるかもしれません。右側は麻痺により膝関節や足関節の可動域制限が影響し、伸びきらないことから、重心の移動が難しく、さらに身体が不安定に感じられる可能性があります。特に、杖を使っている場合、杖に体重をかけることで、より一層左側に偏った姿勢になるでしょう。 また、心理的な面でも、こうした身体的制約が不安やストレスを引き起こすことが考えられます。日常生活においての動作や立位の自信のなさが影響を及ぼし、さらには社会参加に対する不安感などを抱えることもあるかもしれません。 このように、右片麻痺の姿勢評価には、身体の構造的側面だけでなく、心理的な側面も取り入れることが重要です。総合的に見て、身体機能の改善や自信の向上を目指せるリハビリテーションが鍵となります。今後も定期的な評価を行い、最適なサポートを受けられるよう心掛けることが大切です。