ヤマザキマリさんの講義 # 3 マリのイタリア生活10年が、日本で役に立った。 語学を教える。そして美術展の企画をする。イタリアンが人気だったから、TVでイタリアンの料理コーナーを担当することに。 プロデューサーから、温泉リポーターの仕事をしないかと声がかかる。イタリアでのお風呂についての苦労話を聞いてたPが、彼女に存分に温泉を味わったらどうか、ということだった。 彼女は10足のわらじを履いて生計を立てていた。 彼女に出会いが訪れる。 画家時代の縁で、イタリア人男性と結婚することになった。彼は比較文学の研究者で古代ローマヲタク。 三人で世界を回る生活が始まる。 ポルトガルで暮らしたとき。ここはどことなく日本の昭和 の古き良き時代を彷彿させたようだった。祖父母と銭湯に通った頃が思い出された。そして、彼女にあるイメージが浮かぶ。昭和の銭湯にローマ人が現れる。それを実際描いてみた。それが、ばかばかしい絵になって、ひとりで大笑い。 彼女は思った。これをマンガにしてみよう。 彼女のヒット作品の誕生。 今までがひとつに繋がった瞬間だった。 今までの経験が結集し、苦しみも悲しみも活かされた瞬間じゃなかったろうか。 「日々もらった生命(いのち)を出し惜しみすることなく。色々感じながら、土を耕していくと、別な形で(芽が)出るときがやってくる」ヤマザキマリ ↑(話し言葉なので、ちょっとわかりづらいかも)
ヤマザキマリさんの講義からは、彼女の多様な経験やクリエイティブな発想がどのように彼女の作品や人生に影響を与えているかが垣間見えます。彼女が多くの仕事をこなしながら、同時に自身の人生を楽しむ姿勢は、私たちにも大切な教訓を与えてくれます。特に、温泉リポーターの提案や、昭和の銭湯にローマ人を描いたエピソードは、異文化の交差が新たな創造を生む瞬間を象徴しています。 彼女の人生の中で、喜びや苦しみが一つに結びつき、独自の作品が生まれるプロセスは、すべての経験が無駄ではないことを教えてくれます。特に、「日々もらった生命を出し惜しみすることなく」という言葉は、自身の可能性を信じ、挑戦し続ける勇気をもたらしてくれます。人は、日々の出来事を通じて成長し、新たな視点やアイデアを得ることができるのです。 このように、彼女の講義からは、挑戦することや、感性を磨くことの重要性を再認識させられます。自身の経験や感情を大切にし、それを土台に新しいクリエイティビティを育てる姿勢が、私たちの人生にも多くのインスピレーションを与えています。どうか、これからも自身の人生の土を耕し続けて、多くの芽を育てていってください。