家から気軽に悩み相談ができる電話相談サービス10選

電話相談サービス悩み・相談

何かと悩むことが多い現代、心にモヤモヤを抱えていても誰にも相談できないという方も多いでしょう。今回は、家にいながら気軽に悩み相談ができる電話相談サービスを、電話相談のメリットとデメリットと合わせて10個紹介していきます!

電話相談サービスについて

電話を利用して悩み相談ができるサービスのことを、電話相談サービスもしくは電話カウンセリングと呼びます。昨今はインターネットを利用したSNS相談サービスが普及していますが、電話相談サービスはそれ以前から一般的になっていて、その代表的なサービスであるいのちの電話は知っている方も多いのではないでしょうか。

ほとんどの人がスマートフォンを持っている現在において、電話相談は誰もが気軽に利用できる便利なサービスです。悩みを抱えている人、誰かに話を聴いてもらいたい人であれば誰でも匿名で相談することが可能です。

電話で悩み相談ができるサービスはたくさんあり選び方もさまざまです。まずはサービスを紹介する前に、電話相談サービスのメリットとデメリットについて説明していきます。

 

電話相談サービスのメリット

電話相談サービスには、気軽さや匿名性において大きなメリットがあります。

身近な人には相談できない、医療機関でカウンセリングを受けるには気が重い、SNS相談ではしっかり話せない、そのような方にとって電話カウンセリングが役に立ちます。

メリット1. 家にいながら相談できる

電話相談サービスを利用する大きなメリットとして、家にいながら相談できることが挙げられます。スマートフォンや固定電話をお持ちであれば、場所を問わずいつでもどこでも気軽に悩みを相談することができます。

メリット2. 匿名で相談できる

ある程度の匿名性が約束されていることも電話相談サービスのメリットです。電話を利用するため自分の電話番号が相手に表示されますが、他の個人情報は基本的には不要です。相談内容に影響を与えるであろう年齢や性別などの情報を聞かれることはあるものの、フルネームや住所などの具体的な個人情報は不要なので、高い匿名性があるといえます。

メリット3. 専門家が話を聴いてくれる

電話相談サービスは基本的に専門家と話をすることができます。

悩み相談ができる心理系のサービスでは臨床心理士や専門のボランティアが電話に出てくれるため、しっかり丁寧に話を聴いてくれます。

心理系の悩み相談以外にもさまざまな種類があります。法的な悩みがある場合は法律相談所が実施している電話相談サービス、子育ての悩みがる場合は児童相談所や地方自治体が運営している電話相談サービスなど。ちゃんとした機関に相談すれば、その悩みに精通した専門家が相談に乗ってくれるため、すぐに対応して解決すべき悩みや具体的な悩みがある場合には、専門的な電話相談サービスを利用するのがおすすめです。

メリット4. 予約せずにスグ相談できる

電話相談サービスの多くは予約をせずにいきなり電話をかけてOKです。24時間対応してくれるサービスもあるので困ったらスグに相談できるというメリットがあります。

メリット5. 無料で相談できるサービスが多い

無料で利用できるサービスが多いのも電話相談サービスの特徴です。国や地方自治体が主体となって運営しているサービスは無料で相談できることがほとんどで、気軽に相談しやすくなっています。ただし企業が運営しているサービスは時間単位で料金が必要なものもあるので、しっかり説明を読んでから利用するのが良いでしょう。

 

電話相談サービスのデメリット

電話相談サービスにはデメリットもあります。

気軽に相談できる一方で、いざ電話をかけてみても誰も出てくれなかったり、サービスとしての質に課題があるケースも目立ちます。

デメリット1. 電話が苦手な人にとってはハードルが高い

電話が苦手だという人は多いです。特に10代から20代の人にとって、コミュニケーションの主体は電話ではなくチャットやSNSに変わってきています。普段から電話を使うことに慣れていないため、相談するときに電話をかけるというのはなかなが気が重い作業です。

もちろん病院に行ってカウンセリングを受けるのと比べたらだいぶ気軽に利用できるかと思いますが、気軽にできる分「どうやって話せばいいんだろう」「ちゃんと話を聴いてくれるんだろうか」という不安に思ってしまう場合もあるため、電話をすること自体が苦手な人にとって最初はハードルが高いでしょう。

デメリット2. 電話しても出てくれない場合がある

電話相談サービスでは、電話をしたけど出てくれなかったというケースが多いことが大きなデメリットとして挙げられます。

専門の相談員が話を聴いてくれる電話相談サービスですが、相談員がいなければ電話はつながりません。当然ながら相談員の人数も限られているため、相談する人が多い時間帯や曜日によっては誰も電話に出てくれない可能性があります。

ただでさえ電話をかけるのは勇気がいることなのに、電話がつながらないとなるとかなりショックを受けます。心が疲れているときにそんな状態になったらなおさら不安が強まります。

電話がつながらないデメリットについては現在の電話相談サービスの仕組み上どうしようもないので、緊急性の高い悩みがある場合は電話相談以外の方法を検討してみるのも良いかもしれません。

デメリット3. 自分の表情が伝わらない

対面のカウンセリングとは違い、相談員に自分の表情が伝わらないのも電話相談のデメリットです。臨床心理士がおこなっているカウンセリングであれば、相談者の表情や身振り手振りなどの情報も含めて話を聴いてくれます。しかし電話での相談だと自分が話した内容や話し方しか相手に伝わらないため、感情を伝えきれない部分があります。しっかり伝えるためには相談する側がうまく話すことを意識した方が良いので、そのあたりが電話相談の難しいポイントとなります。

デメリット4. 同じ人に何度も相談できない

電話相談は何度でも利用できますが、ほとんどの場合は電話するたびに担当の人が変わります。何度も同じ人に相談したくても基本的にはできません。1回に通話できる時間の上限が決まっているサービスもありますが、今日は充分に話すことができなかったからまた今度同じ人話すということは難しいです。

デメリット5. 担当者による差がある

電話を受けてくれた担当者によって対応に差があることが考えられます。過去に利用した方のクチコミを見ると「相談したら怒られた」「自分の話ばかりされた」といったことが起こっているケースもあるようで、「このサービスを使えば絶対に悩みを解決できる」といったことは言えません。

電話に出てくれた相談員や運営している組織によっても対応はさまざまなので、もし相性の悪い相談員と話すことになっても気にしないようにして、さっさと電話を切ってしまいましょう。日を改めて同じサービスに電話すれば大抵の場合は別の方が電話に出てくれますし、他のサービスを使ってもいいでしょう。

また、カウンセラーという言葉には注意が必要です。相談サービスの説明で「カウンセラーが話を聴きます」との記載を目にすることがありますが、ここで記載されているカウンセラーという言葉は「話を聴く人」という意味であり、その人がカウンセリングに関する資格を持っているとは限りません。極端にいえば、何の資格もないボランティアの方が相談員として話を聴いてくれるケースが非常に多いです。

困っている人の力になりたいと考えている方が相談員となっているのでほとんどの場合は問題ありませんが、相談員によってはプロがおこなう本来のカウンセリングでは絶対にありえない対応をする可能性もあるため、そういったリスクも頭に入れておくと良いでしょう。

電話相談サービスを利用する際は、どんな人が相談に乗ってくれるのかというところも含めてサービスを選んでみましょう。

電話相談の特徴を理解したうえで、利用するかどうか考えてみましょう。

 

電話相談サービス10選

電話相談のメリットとデメリットがわかったところで、具体的にどんな相談サービスがあるのかを紹介していきます。

 

いのちの電話

電話相談サービスの中でも圧倒的な知名度があるのが「いのちの電話」です。日本いのちの電話連盟という組織が運営しており、学校や会社でこのサービスを教えてもらった方も多いかと思います。

お住まいの都道府県によって電話番号が違います。無料で利用でき、窓口によっては24時間365日利用できるところもあります。死にたいと思い自殺を考えている方だけではなく、悩みを抱えている方は誰でも利用することができます。

2020年の統計データでは、年間で52万件以上の電話相談をおこなった実績があります。相談員の方は完全無報酬のボランティアですが、約2年かけて専門の養成講座を受けているため聞き手として信頼できると考えて良いでしょう。

いつ電話をかけても話し中、何時間もかけ続けてようやくつながったということもよくあるようです。つながらない場合は何度も根気よく電話してみるのが良いでしょう。

 

いのちのSOS

いのちのSOSは、死にたい・消えたい・つらいという気持ちを話すことができる電話相談サービスです。月曜日は24時間いつでも、それ以外の曜日は10時から24時の間であれば相談を受け付けており、無料で利用できます。

サイトには悩みや困りごとを一人で抱えないでというメッセージが記載されています。SNS相談サービスの「生きづらびっと」を運営している自殺対策支援センターライフリンクという組織が、いのちのSOSを運営しています。電話をかけると専門の相談員の方が話を聴いてくれます。

 

よりそいホットライン

よりそいホットラインはどんな困りごとや悩みも相談してOKな電話相談サービスです。専門の相談員が24時間いつでも対応してくれるので、無料で悩みを話すことができます。

電話をかけると最初に音声ガイダンスが流れるので、暮らしの困りごとやDV相談、外国語相談などから相談の種類を選んでください。その後相談員の方につながったら相談ができます。

よりそいホットラインもつながりにくいとのクチコミを見かけることがあります。もし通話しても出ない場合は時間をあけてからかけ直してみましょう。

 

チャイルドライン

チャイルドラインは、18歳までの方が利用できる電話相談サービスです。

日本全国どの都道府県からでも共通の番号へ電話することができ、電話は毎日16時から21時までの間に受け付けています。もちろん料金は無料です。スマートフォンからの電話だけでなく公衆電話からも無料で相談することが可能です。※公衆電話を利用する際はお金を入れてから電話してください。フリーダイヤルなので電話が終わったらお金は返ってきます。

自殺やいじめに関する悩みはもちろん、不満やグチなどのちょっとした話でも相談して大丈夫。養成講座を受講したボランティアの方が真剣に話を聴いてくれます。

チャイルドラインは年間で20万件以上も子どもの相談を受けています。2020年のデータでは着信率が27.5%となっており、簡単にいえば4回電話してやっと1回つながるくらいの確率です。つながらないことも多いようなので、相談したくなったら何度も電話をかけてみるのが良いでしょう。

 

子供SOSダイヤル

子供SOSダイヤルは文部科学省が運営している、子ども専用の電話相談窓口です。24時間対応なので休日でも夜でも無料で相談することができます。

学校や日常生活で不安だと感じること、悩みごとがあるときなど、どんな悩みでも相談に乗ってくれます。

ただしつながらないことも多いようなので、電話してみて誰も出てくれないようだったら他の窓口から相談してみても良いでしょう。

 

子どもの人権110番

子どもの人権110番は法務省が運営している子ども専用ダイヤルです。電話は月曜から金曜の8時半から17時15分までの間に受け付けており、無料で相談することができます。

電話をかけると最寄りの法務局・地方法務局につながり、法務局職員や人権擁護委員などの法律に詳しい方が話を聴いてくれます。いじめ・不登校・体罰・虐待などの問題に対して、法的な観点から相談に乗ってくれるので、問題を解決しやすい相談窓口だといえます。

 

臨床心理士会 定例電話相談

日本臨床心理士会が運営している電話相談の窓口があります。月曜から金曜の19時から21時に相談を受け付けており、金曜は9時から12時の間にも相談することができます。1回30分を目途に無料で相談することが可能です。

臨床心理士会が運営しているので信頼度は非常に高く、本当のカウンセリングを受けているような感覚で相談できると考えて良いかもしれません。

※時期により窓口が開いていない場合があります。詳しくはサイトからご確認ください。

 

働く人の悩みホットライン

働く人の悩みホットラインは、日本産業カウンセラー協会が運営している電話相談サービスで、働くうえでのさまざまな悩みを相談することができます。月曜から土曜の15時から20時の間に受け付けており、無料で通話することができます。

産業カウンセラー協会は50年以上の歴史がある組織で、仕事に関する悩みや職場での人間関係の悩みなどに熟知しています。より的確なアドバイスをもらえる可能性が高いので、仕事関係の悩みを抱えている社会人の方はこのサービスで相談してみると良いでしょう。

 

女性の人権ホットライン

女性の人権ホットラインは、法務省が運営している女性のための電話相談窓口です。平日の8時半から17時15分まで受け付けており、無料で相談することができます。

夫やパートナーからの暴力だったり、職場でのいじめやセクハラやストーカーなど、女性をめぐるさまざまな人権問題についての相談を受け付けています。

電話をかけると最寄りの法務局・地方法務局につながり、法務局職員や人権擁護委員などの女性の人権問題に詳しい方が話を聴いてくれます

 

「○○県 電話相談」で検索

具体的な相談サービスではありませんが、相談先を探すときは自分が住んでいる都道府県で検索してみるのがオススメです。例えば東京都にお住まいの方であれば「東京都 電話相談」というワードで検索をすると、相談先がたくさん出てきます。

普段はあまり目にしませんが、実はそれぞれの地方自治体によってたくさんの相談窓口が用意されています。抽象的な悩みでも受け付けてくれる窓口だったり、具体的な悩みを聴いてくれる窓口だったり、あらゆる相談先があります。無料で相談できるところが多いのでぜひ探してみてください。

 

こんな相談サービスには注意

ここでは無料で相談できるサービスを中心に紹介してきました。ここに記載していない電話相談サービスもたくさんあるので、自分で探してみて気に入ったものを使ってみるのも良いでしょう。

ただし、注意が必要な相談サービスもあります。

検索すると「広告」と表示されるもの

グーグルなどの検索エンジンで相談サービスを検索すると、検索結果の上下に「広告」と表示されているリンク先がたくさん表示されます。広告として表示されているサービスは注意する必要があります。

これらの多くは有料サービスであり、どこぞの企業が運営しているケースが多いです。「カウンセラー」を名乗る一般人が相談員だったり、占いサービスであったり、副業や詐欺まがいのサービスのようなものもあります。有料サービスがすべて悪いというわけではありませんが、有料だから良いサービスを受けることができるというわけでもありません。料金はいくらか、どこが運営しているのか、どんな人が話を聴いてくれるのか、といったことを確認してから利用してみましょう。

 

ちょっと探せばたくさん電話相談先が見つかりますし、電話相談でなくともカウンセリングやSNS相談の場はたくさんあります。困ったときはひとりで悩まず、この記事で紹介しているサービスや、それ以外のサービスでも良いのでぜひ相談してみましょう。

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