カウンセリングが必要な人は誰?探し方や行き方も解説

カウンセリングが必要な人カウンセリング

心が疲れていると感じたとき、カウンセリングを受けるという選択肢があります。カウンセリングは心のモヤモヤを解消する手助けをしてくれるため積極的に活用していきたいところですが、いざ行きたいと思っても抵抗があってなかなか行けないという人も多いようです。

そんな抵抗を減らしてカウンセリングに行きやすくなるよう、この記事ではカウンセリングが必要な人は誰か、カウンセリングを受けるにはどのように探してどこに行けば良いのかを解説していきます。

※この記事における「カウンセリング」とは病院の心療内科でおこなわれる心理カウンセリングを指します。

カウンセリングとは?

カウンセリング(心理カウンセリング)とは、私たちが抱えている悩みや不安といった心のモヤモヤを解決する手助けをしてくれるサービスです。

カウンセリングを受けると、カウンセラーが気持ちを受け止めてくれます。カウンセラーはじっくりと話を聴いてくれるため今の自分の状態を客観的に知ることができ、どうすれば心のモヤモヤが晴れるのかを気付くきっかけとなります。カウンセリングを受けたら悩みがスッキリ解決するというわけではありませんが、身近な人じゃないからこそ相談しやすい話がある場合や、相談する相手が見つからない場合にとても有効です。

カウンセリングを受けた方が良い人は誰?

きいて運営の判断として、心理カウンセリングは誰もが受けた方が良いと考えます。悩みがある人もない人も、心がモヤモヤしていると感じている人もそうでない人もカウンセリングを受けることをオススメします。

ストレス社会と呼ばれる現代において、悩みがひとつもない人はいません。悩みの重さや感じ方には個人差がありますが、みんなそれぞれ何かしらのモヤモヤを抱えて生活しています。

特に日本では「悩みを言うのは恥ずかしい」「カウンセリングは病んでいる人が行くものだ」というイメージが強く、大きな悩みを抱えているのに誰にも相談することができず、うつ病になってしまったり自殺をしてしまったりするケースが後を立ちません。

日本人のカウンセリング利用率は約5%、アメリカ人のカウンセリング利用率は40%以上というデータもあるほど、日本人はカウンセリングに行きません。カウンセリングはもっと敷居が低いサービスとして考えるべきで、「重い悩みがあるからカウンセリングを受ける」のではなく「ちょっと不安なことがあるから早めにカウンセリングに行っておく」くらいの感覚の方が、不安が大きくなる前に予防ができるため有効であると考えられます。

  • 悩みや不安を抱えている人
  • よく分からないが心がモヤモヤする人
  • 話を聞いてくれる人がいないと感じている人
  • 話し相手が欲しい人
  • 誰にも言えない話がある人
  • 精神科と心療内科どちらに行くべきか分からない人

あえて例を挙げるとしたら、上記どれかの内容に当てはまる人はカウンセリングを充分に活用できます。雑談するだけでも軽い気持ちでも良いので、カウンセリングに行ってみることをオススメします。

カウンセリングが必要な人は誰?

誰もが心理カウンセリングを受けた方が良いと思いますが、その中でも特に「カウンセリングが必要な人」がいます。以下の内容に当てはまる方は心に抱えているモヤモヤが大きい可能性があるため、カウンセリングに行くことを強くオススメします。

  • 死にたいと思っている人
  • 医療機関を受診してカウンセリングを勧められた人
  • うつ病の人、もしくはうつ病の可能性があると思う人
  • リストカットなどの自傷行為をしている人
  • 毎日がツラい、毎日不安な気持ちになる人

これらに当てはまっている人は現在大きなストレスを感じている可能性が高く、すぐにでもカウンセリングを受ける必要がある人と言えます。

カウンセリングは何をする?

カウンセリングに行ったら具体的に何をするのかというと、カウンセラーと1対1で話すことが基本的なカウンセリング内容となります。カウンセラーは話を聴くプロなので「うまく話せるか分からない」「悩みを言いづらい」と思い悩む必要はまったくありません。カウンセリング行ったらそれなりに話せますし、カウンセリングは1回きりで終わることは滅多にないため、一度ですべてを話せなくても何度か通っているうちに話せるようになっていきます。

カウンセリングの中心は「話すこと」ですが、場合によっては「箱庭療法」と呼ばれる心理療法をおこなうこともあります。箱庭療法では、砂の入った箱の中に人や動植物や乗り物などのミニチュアを置いたりします。ちょっとした遊びのような感覚で箱庭を作ることで、自分の中にある無意識の感情に気付くきっかけとなります。

カウンセリングでは「心理検査」をする場合もあります。白紙に木を描く「バウムテスト」や、左右対称の模様が描かれた絵を見て何に見えるかを答える「ロールシャッハ・テスト」など、深層心理を知るための検査があります。

また、子どもがカウンセリングを受ける場合は「プレイセラピー(遊戯療法)」をすることもあります。子どもとカウンセラーが一緒に遊ぶことで信頼関係が築くことができ、遊びを通して感情を表現できるといった効果があります。特に子どもの場合は今の状態や自分のことをうまく話せないことが多いため、プレイセラピーを実施するのは一般的となっています。

カウンセリングを受けられる場所は?探し方は?

カウンセリングを受けることができる場所は意外とたくさんあります。カウンセリングを受けられる場所の探し方は、お住まいの地域を入れて「○○市 心療内科」と検索してみましょう。病院の心療内科でカウンセリングを受けることができます

検索するとあらゆる情報が溢れていてよく分からなくなりますが、基本的には以下の基準から選びましょう。

  1. 何度も通える距離にある場所
  2. 何度も通える診療時間
  3. ○○病院・○○医院・○○診療所・○○クリニック という名前がついた医療機関
  4. 心療内科があるところ

カウンセリングは何度も通う可能性が高いため、自分が行きやすい場所・行きやすい診療時間かどうかをチェックしておきましょう。

また、インターネットで検索した場合に「医療機関ではないカウンセリングルーム」が表示される場合があります。医療機関でないカウンセリングルームは施設や相談員による差が大きく、場合によっては心理系の資格を持っていない相談員がカウンセリングを実施することもあります。そのためこの記事では、ちゃんとした医療機関でカウンセリングを受けることを推奨しています。「病院」「医院」「診療所」「クリニック」と名前がついた場所であれば医療機関だと判断できます。お近くの医療機関の「心療内科」へ行くとカウンセリングを受けることができます。

精神科に行くべきか心療内科に行くべきかという議論もありますが、とりあえず心療内科に行っておけば、カウンセラーが必要だと判断したときに精神科を紹介してくれます。

カウンセリングの行き方は?予約は必要?

カウンセリングの行き方は簡単ですが、基本的に予約が必要になります。お近くの心療内科が見つかったらサイトを確認してみましょう。通常であれば電話予約、場所によってはウェブ予約ができるところもあります。

電話予約の際は「心療内科でカウンセリングを受けたい」という内容を伝えればOKです。名前や日時などを質問されるので答えていくと予約が完了します。当日すぐに予約を取れることはあまりないため早めに予約しておくのがオススメです。

カウンセリングに行ったときに次回の予約をすることになるので電話やウェブで予約が必要なのは初診だけで、2回目以降はカウンセリング直後に予約できる場合が多いです。

カウンセリングを受ける当日は、普段通り病院に行くときと同じ流れになります。病院の受付で保険証を出し、名前と予約日時を伝えるとスムーズです。その後は問診票に記入することになります。名前や年齢などの基本的な情報だけでなく「今どんなことに困っているのか」といった悩みの内容についても問診票で聞かれることが多いので、書ける範囲でできるだけ具体的に記入します。ここできっちり問診票に記入しておけば、カウンセリングの際に口頭で説明しなくても自分の今の状態をおおよそ伝えることができます。

カウンセリングにかかる時間と回数は?

カウンセリングにかかる時間は、1回あたり50分程度です。相談内容やカウンセリングの内容によって多少は前後しますが、たいていの場合は40分から1時間で終了となります。

カウンセリングに通う回数は人によってさまざまです。心療内科は、その性質上1回行ってすぐに悩み解決となることはあまりありません。歯医者さんや整形外科のように、何度も通ってだんだん身体の調子が良くなっていくタイプの考え方でいきましょう。簡単な相談であれば数回大きな悩み抱えている場合の相談であれば何回も、年単位で通う場合もあります。

カウンセリングに通う頻度は、1週間から1ヶ月に1回通うくらいの頻度が一般的です。

カウンセリングの料金は?

カウンセリングにかかる料金は1回あたり8,000円程度です。安い場合でも6,000円ほど、高ければ10,000円以上かかることもあります。

基本的に、心理カウンセリンングをおこなうカウンセラーはお医者さんではありません。臨床心理士の資格を持っているカウンセラーだけでは薬を処方することもできません。この場合「心理カウンセリングは医療行為ではない」とカテゴライズされるため、保険適用の対象外となります。

通常だとお医者さんにかかる場合は保険が適用されます。「3割負担」と言われるように、私たちは医療機関で発生した医療費の30%の金額しか請求されません。しかしカウンセリングはこの保険が適用されない場合が多く、実際にかかった費用を100%支払わなければいけません。カウンセリング料金の相場はどの医療機関でも大きな差はありませんが、保険適用の対象になるかどうかで実際に支払う金額は変わってくるため、「保険適用となるかどうか」を事前に確認すると良いでしょう。

なお、医師・精神科医から病気と診断され治療が必要と認められた場合だと、カウンセリングを受けるときに保険適用となることもあります。

何度も通う可能性があり、毎回1万円程度の費用が発生する可能性があるということは頭に入れておいた方が良いでしょう。

医療機関でカウンセリングを受ける場合はどうしても料金がかかりますが、電話相談サービスなどを利用すれば無料でカウンセリングを受けることができます。相談に乗ってくれるのは臨床心理士ではない場合も多いですが、お金がないので無料で気軽に話せる相談先が必要だという人は検討してみても良いでしょう。

カウンセリングは効果あるの?

心理カウンセリングに行くことで効果があるのかというと、「効果がある」と考えて良いでしょう。カウンセリングに関しては過去から現在まであらゆる研究がなされていて「心理状態の改善が認められた」という研究結果が多数報告されています。

カウンセリングにどのような効果があるかというと、自分の気持ちを理解してもらえること、客観的に現状を捉えることで自身の気持ちや感情に気付くことができること、どうすれば問題解決するのかを考えられることなどが挙げられます。悩みを話すことによる効果や、問題解決に近付けるという効果が期待できます。

その人の心理状態や相談内容、カウンセリングに通う回数などの要因によって効果が実感できないこともあり「カウンセリングは意味ない」と感じてしまうこともあるかもしれませんが、その場合は他の医療機関や、医療機関以外の相談先に行ってカウンセリングを受けてみることもできます。

行ったことがないとなかなかイメージしづらい心理カウンセリングですが、みんなが思っているほど敷居が高いものではありませんので、ぜひ行くことを検討してみましょう。

みんなが気軽にカウンセリングに行ける社会になったら良いですね

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